小児がん「神経芽腫」再発抑える新薬 初承認 きょうから実用化

治療が難しい小児がんの1つ、「神経芽腫」の再発を抑える新しい薬が国内で初めて承認され、22日から実用化されます。

「神経芽腫」は毎年160人ほどの子どもが発症する小児がんで、再発を繰り返すため治療が難しく、およそ6割で転移が見つかり、そのうち5年間生存できる子どもは半数に満たないとされています。

22日から実用化されるのは「抗GD2抗体」と呼ばれる、このがんの再発を抑える薬で、大阪市立総合医療センターなどのグループが平成25年から国内で治験を行った結果、初めて承認されました。

治験では薬の投与後、少なくとも2年間は80%の患者が再発しなかったということです。

この薬はアメリカでは5年前に承認され、すでに標準治療として広く使われていますが、国内では患者数が少ないことなどから薬の開発が進まないと指摘されていました。

9歳の娘が神経芽腫を患っている江田麗奈さんは、「実用化を待ち望んでいました。この薬があれば、体に負担がかかる治療をしなくても再発せずに暮らしていけるのではないかと期待しています。一方で、薬を待つ間に亡くなってしまったお子さんもいるので、もっと早く国内でも開発してほしかったです」と話していました。

治験にあたった大阪市立総合医療センターの原純一副院長は、「神経芽腫の子どもにとって希望の薬が実用化し、生存率が大きく向上するだろう。日本は小児薬の開発を義務づける法律がなく、欧米のような制度整備が必要だ」と話しています。