「抗体カクテル療法」全国的に往診での使用認可へ 厚労省

新型コロナウイルスの軽症患者などに使用できる「抗体カクテル療法」をめぐって厚生労働省が方針変更です。
当初、まれな副作用を理由に、一部の医療機関で試験的に導入する方針を示していましたが、安全性が確保できるかを確認したうえで、全国的に往診での使用を認めることになりました。

抗体でできた2種類の薬を同時に点滴で投与する「抗体カクテル療法」は、軽症患者にも使用できる初めての治療薬として7月に承認されました。

当初は入院患者だけが対象でしたが、先月以降、宿泊療養施設などに加え、外来での使用も条件付きで認められています。

まれに発熱や酸素飽和度の低下など副作用が疑われる重篤な症状が報告されていることから、厚生労働省は16日、往診での使用については、一部の医療機関で試験的に導入したうえで、課題を検証する方針を示していました。

しかし17日になって、投与から24時間は患者の容体が悪化しても把握できることを条件に、全国的に往診での使用を認めることを決めたということです。

希望する医療機関には、患者の安全を確保する体制を取れているか、事前に確認するとしています。

厚生労働省は「往診でも安全性を確保できるか慎重に見極めたうえで、使用の可否を判断するという国の姿勢に変わりはない」と説明しています。