生徒にワクチン接種を挙手で確認 東京 国立の中学校

新型コロナウイルスのワクチン接種について、東京・国立市の中学校で、教員が生徒に接種したかどうか挙手で確認していたことがわかり、市の教育委員会は「不適切だった」として学校を指導し、保護者に謝罪したということです。

国立市では、先月8日と29日に12歳から15歳の児童・生徒を対象に、ワクチンの集団接種を行いました。

市の教育委員会によりますと、夏休み明けに市内の中学校1校で、複数のクラスのホームルームや部活動の中で、教員が生徒たちに対し、「もし副反応が出たら欠席扱いにはならないので無理して出席しなくていい」と伝えたうえで、接種したかどうかを挙手で確認していたということです。

今月13日に市の教育委員会に連絡があり、すべての小中学校に確認したところ、こうした事実がわかったということです。

市の教育委員会は「ワクチン接種はあくまでも任意で、ほかの生徒の前で確認するのは差別やいじめにつながるおそれがある。生徒の人権への配慮が足りず、不適切だ」として学校を指導するとともに、文書で保護者に謝罪したということです。
国立市教育委員会は「すべての教職員に指導内容を徹底し、再発防止に努めたい」としています。