ゲノム編集で品種改良 身の量1.2倍のマダイ 販売開始へ 京都

遺伝子を自在に操作できる「ゲノム編集」の技術を使って品種改良し、身の量を増やしたマダイについて、京都市のベンチャー企業が流通の際に求められる「ゲノム編集食品」としての届け出を厚生労働省に行いました。
会社では試験販売の受け付けを始めたということで「ゲノム編集食品」の販売は国内で2例目です。

届け出が行われたのは、ゲノム編集の技術を使って、身の量を通常よりおよそ1.2倍に増やしたマダイで、京都市のベンチャー企業「リージョナルフィッシュ」が京都大学や近畿大学と共同で開発しました。

「ゲノム編集食品」は「遺伝子組み換え食品」とは異なり、別の遺伝子を組み込むなどしていないことから従来の品種改良と安全性は変わらないとして、厚生労働省に届け出をすることで流通ができるようになっています。

このマダイは、ゲノム編集の技術で筋肉の増殖や成長を抑える「ミオスタチン」と呼ばれるたんぱく質が働かないようにされていますが、17日に開かれた厚生労働省の専門調査会で、別の遺伝子が組み込まれておらず「遺伝子組換え食品」には該当しないとされたのを受け、会社側が「ゲノム編集食品」としての届け出を行い、厚生労働省のウェブサイトで公表されました。

会社によりますと、試験販売の受け付けを始めたということで「ゲノム編集食品」で販売されるのは、血圧を下げるとされる成分を多く含むように品種改良したトマトに続いて、国内では2例目になります。

届け出をしたベンチャー企業 “地域経済の活性化につなげたい”

身の量が増えたマダイを「ゲノム編集食品」として厚生労働省に届け出を行った京都市のベンチャー企業が、東京都内で記者会見を開き、17日から試験販売の受け付けを始めることを明らかにしました。

届け出のあと会見を行った京都市のベンチャー企業「リージョナルフィッシュ」の梅川忠典社長は「ゲノム編集の技術で品種改良した、世界初の動物食品になる。まずは試験販売で消費者の反応を見たうえで、商業ベースでの販売の見通しを立てたい。今後もゲノム編集の技術によって魚の品種改良が進み、地域ごとの海水環境にあった品種を開発することで、地域経済の活性化につなげていきたい」と話していました。

会社では、ゲノム編集したマダイの「昆布締め」や「鯛めし」などのセットを、クラウドファンディングの仕組みをつかって試験的に販売するということで、17日から受け付けを始め、来月から順次配送するということです。

また、流通の際にはパッケージに「ゲノム編集食品」であることを表示するほか、QRコードを使って出荷者や産地などの情報を知ることができるようにするということです。