トヨタ社員自殺 2審で労災認める“過重業務やパワハラが原因”

11年前、トヨタ自動車の40歳の社員がうつ病を発症して自殺したことをめぐり、遺族が労災と認めるよう求めていた裁判で、名古屋高等裁判所は過重な業務や上司のパワハラが自殺の原因だと判断し、労災を認める判決を言い渡しました。

平成22年に、トヨタ自動車で部品の生産を担当していた40歳の男性がうつ病を発症して自殺したことについて、男性の妻は担当業務がかわり仕事量が増えたことや上司からのパワハラが原因だったと主張して、国に労災と認めるよう裁判で求めていました。

1審は去年、訴えを退け、妻が控訴していました。

16日の2審の判決で、名古屋高等裁判所の古久保正人裁判長は「男性は経験がない海外に関わる業務を担当することになり、仕事の進め方に不安を抱いていた。さらにこの期間に上司からほかの従業員がいる前で大声で叱責されることが反復、継続されていて、心理的な負荷は強かった。業務と自殺に因果関係がある」として1審を取り消し、労災を認める判断をしました。

男性の妻は記者会見で「夫が一生懸命働いてきたこと、パワハラがあったことを法廷で認めてもらったのは、本当に心からうれしく、裁判をやってきてよかったと思います。トヨタに対しては、家族や本人の希望にあう働きやすい会社であってほしい」と話しました。

トヨタ「風通しの良い職場風土を築く」

自殺した社員の労災を認める判決についてトヨタ自動車は、「改めてご冥福をお祈り申し上げ、哀悼の意を表します。すべての社員が安心して働ける風通しの良い職場風土を築くよう努力を続けます」とコメントしています。