シンガポール 人口の80%ワクチン接種も感染者増加で3回目開始

シンガポールでは、新型コロナウイルスのワクチンの接種を終えた人が、人口の80%を超えているものの、新たな感染者の増加傾向が続いていることから、60歳以上の人などを対象にした3回目のワクチン接種が始まりました。

シンガポールでは、新型コロナのワクチンの接種が進み、接種を終えた人は、人口の81%と世界的にも高い水準になっています。

しかし、感染力の強い変異ウイルス「デルタ株」が広がり、職場などで集団感染が発生していて、空港の検疫以外で見つかる、いわゆる市中感染者の1日当たりの数は、8月中旬ごろは50人以下でしたが、14日は832人と、増加傾向が続いています。

このためシンガポール政府は、2回目を終えたあと、半年以上が経過している60歳以上の人などを対象にワクチンの3回目の接種、いわゆる「ブースター接種」を実施することを決め、15日から接種を始めました。

シンガポール政府は「時間の経過とともに予想される免疫力の低下と結び付いて、高齢者は感染して重症化するリスクがあり、ワクチンによる保護効果を高いレベルに保つためにも、3回目の接種は必要だ」として、高齢者などに接種を呼びかけています。