“手錠かけられ放置” 入管収容の男性 監視カメラの映像 公開

4年前、大阪出入国在留管理局に収容されていたペルー人の男性が後ろ手に手錠をかけられたまま14時間以上放置されけがをしたと国を訴えている裁判で、国側が当時の監視カメラの映像を提出しました。
5人の職員が男性を押さえつける様子などが写っていて、男性の弁護士は「明らかに行き過ぎた行為だ」と批判しています。

ペルー人のブルゴス・フジイさん(48)は、4年前、大阪出入国在留管理局に不法滞在で収容されていたとき、食事の改善を訴えたところ、複数の職員によって1人部屋に連れて行かれ、後ろ手に手錠をかけられたまま14時間以上放置されて左腕にけがをしたと主張し、国に200万円余りの賠償を求めています。

この裁判で国側が15日、部屋の監視カメラの映像を提出し、原告側が映像を報道機関に公開しました。
この中には、深夜まで明かりがつけられた部屋の中で男性が後ろ手に手錠をかけられた状態で横たわったり、5人の職員が入ってきて寝ている男性を押さえつけたりする様子が写っています。

代理人の川崎真陽弁護士は「暴れておらず必要性がないのに長時間手錠をかけ続けたことが映像で判明した。明らかに行き過ぎた行為で外国人の人権を軽視しているのではないか」と話していました。

一方、国側は「本人を落ち着かせるために必要最小限度の範囲で手錠の使用を継続した。けがは自分で壁などに体当たりして生じた可能性がある」と主張し訴えを退けるよう求めています。

監視カメラ映像の詳細

国側が裁判所に提出した監視カメラの映像には、廊下でフジイさんが連れて行かれる様子や、床が緑色の保護室と呼ばれる1人部屋の中での様子が写っています。

まず、2017年12月20日の正午ごろに、施設内の廊下で、フジイさんが8人ほどの職員に体を持ち上げられて連れて行かれます。

フジイさんは、午後9時すぎから後ろ手に手錠されて保護室に放置されたということで、翌21日の午前0時すぎの映像では、フジイさんが横たわっていたところ、5人の職員が部屋に入り体を押さえつけていました。

その後、映像では午前4時半になっても、部屋の明かりはつけられたままで、放置された状態が続いています。

そして、午前8時すぎ、ぐったりとした様子のフジイさんが、職員に「日本にはこんな法律はない。イリーガル(違法)」だと訴えている様子が写っています。

放置された状態は21日の正午前まで14時間以上続いたということで、フジイさんの代理人の弁護士は、逃亡したり、自傷行為をしたりするおそれもなく寝ているだけなのに、手錠を外さないのは問題だと指摘しています。