中国 8月の経済統計 景気回復の勢い弱まる 感染再拡大などで

中国の8月の主要な経済統計は、新型コロナウイルスの感染が一時、再拡大した影響で、消費の動向を示す指標の伸び率が前の月と比べて縮小し、景気回復の勢いが弱まっています。

中国の国家統計局は15日、8月の主要な経済統計を発表しました。

それによりますと、消費の動向を示す「小売業の売上高」は、去年の同じ月と比べた伸び率が2.5%の増加にとどまり、前の月より6ポイント縮小しました。

これは、新型コロナウイルスの感染が一時、再拡大したことで、飲食業の売り上げがマイナスになったほか、世界的な半導体不足の影響などで、自動車の販売が減少したことが主な要因です。

また、工業生産の伸び率も、前の月と比べて1.1ポイント縮小しました。

去年、感染拡大の影響で落ち込んだ中国経済は、回復が続いてきましたが、国際的な原材料価格の高騰の影響も加わり、その勢いが弱まっています。

国家統計局は「中国の経済は回復が続いているが、世界経済の先行きや新型コロナなど、依然として不確実な要素も多く、経済が回復するための基盤を強化する必要がある」としています。