米 カリフォルニア州知事のリコール 反対票が多数の見込み

アメリカ西部カリフォルニア州で知事の新型コロナウイルス対策などをめぐって出されたリコール=解職請求の賛否を問う投票について、アメリカの主要メディアは、反対票が多数を占める見込みで、知事の続投が確実になったと伝えました。

カリフォルニア州では14日、新型コロナ対策をめぐって批判が高まった民主党のニューサム知事に対するリコールへの賛否と、知事が解職した場合の後任の知事を選ぶ投票が同時に行われ、開票作業が進んでいます。

州当局からの正式な発表はまだありませんが、アメリカの主要メディアは、これまでの開票状況などを分析した結果、リコールへの反対票が賛成票を上回る見込みで、知事の続投が確実になったと伝えました。

今回のリコールは、ニューサム知事が進めてきた新型コロナ対策が経済の停滞を招いたという批判が共和党支持者を中心に高まったうえ、自粛を呼びかけた知事本人が高級レストランで会合を開いていたことが明らかになり、およそ200万人分の署名とともに提出されました。

カリフォルニア州は全米でもリベラルな有権者が多く、与党・民主党が強いとされていますが、今回のリコール運動では、共和党のトランプ前大統領を退任後も支持する人たちが積極的に動き、一時は賛否がきっ抗しているとも伝えられたことから、民主党はバイデン大統領が応援に入るなど、てこ入れを図っていました。

ニューサム知事が勝利宣言

カリフォルニア州のニューサム知事は、日本時間の14日午後1時前、勝利宣言を行いました。

この中でニューサム知事は「科学やワクチンへの賛成の意思、そして、このパンデミックを終わらせることへの賛成の意思が示された。多様性などカリフォルニアの人々が大切にしていることへの賛意も示された」と述べました。