8月のクレジットカード消費 感染拡大前を7%余下回る

クレジットカードの利用情報をもとに消費の動向を指数にする調査で、8月は緊急事態宣言の対象地域が拡大した影響で、外出関連の消費が低調だったことなどから、感染拡大前を7%余り下回りました。

データ分析会社のナウキャストとクレジットカード大手のJCBは、カードの利用情報をもとにプライバシーを保護したうえで消費の動向を見る指数を公表しています。

それによりますと、8月の指数は、新型コロナウイルスの感染拡大前にあたる2018年までの3年間の同じ月の平均と比べて7.9%下回りました。

これは、感染が急拡大する中、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の対象地域が拡大したことで、外出関連の消費が低調だったことなどが主な要因です。

内訳を見ますと、
▽「交通」がマイナス65.1%
▽「旅行」がマイナス44.8%
▽「外食」がマイナス34.9%
などとなっています。

一方、東京オリンピック・パラリンピックを自宅でテレビ観戦した人などの「巣ごもり需要」が後押しし、
▽宅配ピザや料理のデリバリーなどを含む「飲食料品のネット販売」がプラス82.3%
▽コンビニがプラス46.1%
▽スーパーがプラス26%
と、なりました。

調査した会社は「ワクチン接種の広がりで、感染者数の減少が続けば消費も少しずつ活発になるとみられる」と話しています。