タリバン復権1か月 人権懸念払拭し包括的な政権づくりできるか

アフガニスタンで武装勢力タリバンが再び権力を握ってから15日で1か月となります。
タリバンの外相代行は国際社会と協調していく考えを繰り返し示していますが、女性や少数派の民族に対する人権状況などへの懸念を払拭(ふっしょく)し包括的な政権づくりを進めていけるかが焦点となります。

アフガニスタンでは先月15日、タリバンが首都カブールを制圧してガニ政権が崩壊し、アメリカの軍事作戦の開始から20年をへて再び権力を掌握しました。

14日、タリバンの暫定政権で外交を担うムッタキ外相代行が、カブールで初めて記者会見しました。

この中でムッタキ外相代行は、14日の国連の会合での人道支援に対する各国の拠出の表明に謝意を示す一方で「支援は政治とは切り離して進めてほしい」と述べ、教育やインフラ整備などの分野でも支援を再開してほしいと訴えました。

そのうえで「この20年、敵対的な政策では何も生み出せておらず繰り返すべきではない。われわれは外交と経済協力の道でよい方向に向かうべきだ」と述べ、国際社会と協調していく考えを繰り返しました。

ただ会見では、暫定政権の期間や選挙の実施の有無など今後の具体的な政治プロセスは示されず、女性や少数派の民族に対する人権状況などへの国際社会の懸念を払拭し、さまざまな勢力が参加する包括的な政権づくりを進めていけるかが今後の焦点となります。

加藤官房長官「タリバンの実際の行動を注視」

加藤官房長官は、午前の記者会見で「アフガ二スタン情勢は依然として流動的で、政権を承認することに関して具体的に申し上げる状況にはない。暫定政権の顔ぶれなどを見ると包摂性や女性の政治参画といった発足前のコミットメントが実現されているとは言いがたく、タリバンの実際の行動を注視している」と述べました。

そのうえで「すべてのアフガニスタン人の生命、財産の保護と社会の秩序の回復、基本的な人権、女性の権利の保護・向上や多様な民族・宗派を含む包摂的な政治プロセスが担保される国づくりを粘り強く求めていきたい」と述べました。