東京 コロナ 12人死亡 611人感染確認 今月6日以来1000人下回る

東京都内では13日、新たに611人の感染が確認されました。また、都は、自宅療養中の3人を含む12人が死亡したことを明らかにしました。自宅療養中に亡くなった40代の男性は、保健所が電話をしたり訪問したりしましたが接触することができず、感染が確認されてから1週間後に職場で亡くなっているのが見つかったということです。

東京都は13日、都内で新たに10歳未満から90代までの男女合わせて611人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

都内で今月に入って1000人を下回るのは、先週の月曜日の6日以来、2回目です。13日は、6日よりさらに357人減りました。前の週の同じ曜日を下回るのは22日連続です。

13日までの7日間平均は1333.0人で、前の週の55.2%です。7日間平均が前の週を下回るのは20日連続で、感染確認の減少が続いています。

都の担当者は「ワクチン接種の広がりや感染防止に対する一人一人の意識の高まり、人流の減少などが複合的な要因になって今の数字につながっていると考えられる。ただ、学校が再開した影響が出るかどうかは、もう少し見てみないとわからない」と話しています。

13日の611人の年代別は、
▽10歳未満が54人
▽10代が61人
▽20代が165人
▽30代が115人
▽40代が91人
▽50代が71人
▽60代が23人
▽70代が21人
▽80代が7人
▽90代が3人です。

感染経路がわかっている521人の内訳は、
▽「家庭内」が最も多く193人
▽「職場内」が31人
▽「施設内」が20人
▽「会食」が2人などとなっています。

これで都内で感染が確認されたのは36万6894人になりました。

一方、13日時点で入院している人は、12日より103人減って3467人でした。

「現在確保している病床に占める割合」は52.7%です。

都の基準で集計した13日時点の重症の患者は12日より5人減って225人で、重症患者用の病床に占める割合は44.7%です。

重症患者の年代別は、
▽20代が5人
▽30代が9人
▽40代が30人
▽50代が96人
▽60代が53人
▽70代が29人
▽80代が3人です。

また、都は、自宅療養中の3人を含む30代から100歳以上の男女12人が死亡したことを明らかにしました。

このうち自宅療養中に死亡した40代の男性は、感染が分かった2日後の先月2日以降、保健所が繰り返し電話をしてもつながらなかったということです。このため、先月5日に保健所の担当者が医療機関からの届け出に記されていた住所を訪問しましたが、男性と会うことはできなかったということです。その2日後の7日に、男性の家族から連絡を受けた警察が、同じ住所にある職場を訪ねたところ、死亡しているのが見つかりました。
保健所が5日に訪ねたのは男性が見つかった職場ではなく、同じ住所の住居部分だったということです。

このほか、30代の女性は先月17日に感染がわかったあと、軽症と判断されて保健所の健康観察を受けながら自宅で療養していました。その後、先月21日に本人が救急車を要請して病院に搬送されましたが、その日のうちに死亡しました。都によりますと、亡くなる前日まで行われた健康観察では異常は見られなかったということです。

今回の第5波で、先月以降、自宅療養中に亡くなった人は39人になりました。これで都内では、自宅療養中も含めて感染が確認されて死亡した人は2678人になりました。

自宅療養中に死亡 杉並区の対応は

先月7日に自宅療養中に死亡しているのが見つかった40代の男性は、杉並区内の勤務先で1人で療養していました。

杉並区によりますと、区の保健所が7回電話をかけましたがつながらなかったため、勤務先の住所に向かいましたが会うことはできませんでした。

このとき感染者の情報を集約するシステム「HER-SYS」に書かれた療養先の情報を見落とし、男性がいた勤務先ではなく、同じ住所にある別の建物を訪問していたということです。

杉並区は「記載されていた情報を見落とし、男性を発見できなかったことは申し訳ない」として遺族に謝罪しました。

そのうえで、「今月1日から自宅療養者の健康観察などを行う支援ステーションを開設し、自宅療養者への対策を強化して再発防止に努めている」とコメントしています。