小中学校で給食1日3000人分が余って廃棄 コロナ影響で 三重 津

新型コロナウイルスの感染が広がる中、三重県津市の公立の小中学校などでは、感染を避けるために各家庭の判断で登校しなかったり、給食を食べずに帰宅したりする子どもたちが相次いでいて、1日およそ3000人分の給食が余り、その多くが廃棄されていることが分かりました。
ただ、食材は事前に発注する必要があるため、現場では難しい対応が迫られています。

新型コロナウイルスの感染が広がり、三重県でも緊急事態宣言が出されていますが、津市教育委員会によりますと、市内に68ある公立の小中学校などでは、感染を避けるため、各家庭で判断して登校しなかったり、給食を食べずに帰宅したりする子どもたちが、6日までの3日間で延べおよそ1万人に上ったということです。
これに伴い、多い日で、1日当たり合わせておよそ3700人分の給食が余り、その多くが廃棄されたということです。
このうち、津市の養正小学校では8日、全校児童のおよそ1割に当たる21人が登校しなかったり、給食を食べずに帰宅したりしてその分の給食が余ってしまったということです。
学校によると、日によって給食を必要とする子どもの数が変わる一方で、食材はものによって10日前には発注しないといけないため、原則、全校児童分の量を作らざるをえないということです。
また、余った給食は、教職員や児童などにいつもより多く食べてもらうなどしているということですが、それでも廃棄される量は通常より多くなってしまっているということです。
養正小学校の嶋田浩校長は「安全で安心な給食を提供するのは学校の1つの役割なので、数を見込んで発注の量を減らすのは難しい。子どもたちに、より安全で安心で、しかも廃棄ロスがでない給食の在り方を考えたい」と話しています。

津市教育委員会「対策を検討」

津市教育委員会事務局の小菅武給食担当参事は「現時点で正確な量は把握できてないが、1学期に比べて廃棄する量は確実に増えている。食材については学校で保管できるものは保管し、それ以外は調理して給食を提供しているが大幅な量の変更は難しい。今後、廃棄を出さないために何か講じるべき対策がないか検討していきたい」と話しています。