イギリス 国民保険料引き上げへ コロナ対策や医療制度強化

新型コロナウイルスへの対応が長期化する中、イギリスのジョンソン首相は公的な医療制度などを強化するため、来年4月から「国民保険料」を1.25%引き上げる方針を明らかにしました。

新型コロナウイルスへの対応が長期化し、イギリスでは、新型コロナ以外の患者の治療や手術までの待機時間が1年近くに及ぶケースが増えていて、「NHS」と呼ばれる公的な医療制度への影響が大きくなっています。

こうした中、ジョンソン首相は、7日、来年4月から「国民保険料」を1.25%引き上げる方針を明らかにしました。

これによって、今後3年間でおよそ360億ポンド、日本円にしておよそ5兆4000億円の財源が確保できるとしていて、新型コロナウイルスの対策強化や高齢者介護など社会保障制度の充実に充てる予定だということです。

一方で、おととし行われた総選挙では、与党・保守党は国民保険料を引き上げないことを公約としていただけに、ジョンソン首相は公約違反であることを認めたうえで世界的なパンデミックは誰も予測できなかったと釈明し、理解を求めました。