トヨタ自動車 EVに搭載する新たな電池の開発に1.5兆円投資へ

車の電動化が世界で加速する中、トヨタ自動車は2030年までに車用の電池の開発、生産に1兆5000億円を投資する方針を明らかにしました。EV=電気自動車などでは、電池の性能が競争力に直結するだけに、大規模な投資で電動化に対応するねらいです。

発表によりますと、トヨタ自動車は2030年までにハイブリッド車やEVなどに搭載する電池の開発、生産に合わせて1兆5000億円を投資します。

トヨタは同じ2030年に、電動車を世界で800万台販売するという目標を持っていますが、これに向けて、国内外の工場に電池の新しい生産ラインを合わせて70程度、追加するとしています。

さらに、
▽材料の開発を進めて、車1台あたりの電池のコストを今の半分に、
▽走行時の電力消費も30%ほど抑えるとしています。

オンラインの説明会で前田昌彦執行役員は「新たな提携先との協議も進める。電動車の普及を通じてカーボンニュートラルに貢献したい」と述べました。

車の電動化が世界で加速する中、ドイツのフォルクスワーゲンや、アメリカのGM=ゼネラル・モーターズがEV向けの電池工場を建設する方針を打ち出すなど、海外のメーカーでも巨額の投資計画が相次いでいます。

とりわけEVなどの電動車は、電池の耐久性やコストの低さが競争力に直結するだけに、トヨタとしても大規模な投資で対応するねらいです。

『全固体電池』2020年代前半の実用化目指す

またトヨタ自動車は、“次世代の電池”と呼ばれ、1回の充電で走れる距離が今の車用の電池より大幅に伸びると期待されている『全固体電池』について、今後も開発を進め、2020年代の前半に実用化を目指すという方針をあらためて示しました。

まずはハイブリッド車に搭載して、劣化を抑えるなどの改良を行い、その後、EV=電気自動車での実用化を目指すということです。

全固体電池は、電気をためたり放出したりするのに必要な「電解質」が液体ではなく固体で、液漏れや発火など安全上のリスクが少ないほか、出力も、現在主流のリチウムイオン電池より高めることが可能だとされています。

開発は日本のメーカーが先行しているとされ、トヨタのほかにもホンダが2020年代後半の実用化を目指しているほか、日産自動車も開発に取り組んでいます。

また、国内の素材メーカーも開発に乗り出しています。

現状では、カギとなる電解質の材料は研究段階で、量産の技術も高いハードルがあるとされていますが、すでに次の世代の電池をめぐる開発競争が激しくなっています。