コロナ感染ホテル療養の男性死亡 神奈川県 対応不備認め和解金

神奈川県は、去年12月に新型コロナウイルスに感染し、ホテル療養中に死亡した50代の男性について、県の対応に不備があり病院に搬送するのが遅れたとして、遺族に575万円の和解金を支払うことを決めました。県が療養中の死亡に対して和解金を支払うのは初めてです。

神奈川県によりますと、死亡した50代の男性は、去年12月に感染が確認され、県が用意したホテルで療養していましたが、常駐していた看護師らは、男性の血液中の酸素の値が下がっても医師に相談しなかったほか、定時の健康観察の連絡が取れなかったのにすぐに部屋を訪問せず、およそ4時間後に倒れているのを見つけたということです。

県が設置した第三者委員会はことし3月、患者と連絡が取れなかったり容体が急変したりした際の統一的なルールが定められていなかったため、異変に気付くのが遅れ、すぐに病院に搬送できなかったと指摘しました。

これを受けて、県は対応に不備があったと認めて謝罪したうえで、和解金として575万円を支払うことで遺族と合意したということです。

県が療養中の死亡に対して和解金を支払うのは初めてで、関連議案を今月8日に開会する県議会に提案することにしています。