ブラジル 3回目のワクチン接種開始 「デルタ株」への対策急ぐ

新型コロナウイルスに感染して亡くなった人が世界で2番目に多い、南米のブラジルで、3回目のワクチンの接種が始まり、ブラジル政府は国内で感染が広がる変異ウイルス「デルタ株」への対策を急いでいます。

ブラジルで、感染力の強い新型コロナウイルスの変異ウイルス「デルタ株」の感染が広がる中、ブラジル政府は、2回のワクチン接種を完了している人に対して、3回目の接種を行うことを決め、6日、人口が最も多いサンパウロ州で接種が始まりました。

中心都市のサンパウロ市内に設けられたドライブスルー形式の接種会場では、最初に対象となった90歳以上の人たちが次々に訪れて接種を受けていました。

ブラジルでは、新型コロナウイルスの感染者が累計で2000万人を超え、死者は58万人余りと世界で2番目に多くなっています。

当初はワクチンの確保が遅れていましたが、ことし6月ごろから供給が増え、これまでに2回接種した人は全人口のおよそ30%になっています。

ブラジル政府は3回目の接種を進めるとともに、2回目を終えていない人に積極的な接種を呼びかけるなどして、経済の正常化に向けて対策を急いでいます。