震度7の地震から3年 液状化地区で工事完了の式典 札幌 清田区

3年前、北海道で震度7の揺れを観測した地震で大規模な液状化の被害を受けた札幌市清田区では、復旧に向けた一連の工事が完了したことを受けて式典が開かれました。

3年前、北海道の胆振地方を震源とする震度7の揺れを観測した地震で、札幌市清田区の里塚地区では大規模な液状化が発生し、住宅106棟が半壊以上となったほか、道路が陥没するなどの深刻な被害が出ました。

札幌市が進めてきた地盤強化などの復旧工事が3日、完了したことを受け、5日、地区の中心部にある公園で、住民の有志が記念の式典を開き、およそ50人が参加しました。

式典の冒頭、復興委員会の盛田久夫会長は、「多くの方々に助けていただいたことに感謝します。被災により里塚に戻れない方がいることも忘れずに活気ある街にしていきたいです」とあいさつしました。
また、公園に設置された地震の記憶を伝えるための石碑の除幕式が行われました。

式典の終了後、盛田会長は「この3年間は3年とは思えないほど長かったです。いろいろな苦労がありましたが無事に復旧することができ本当によかったです」と話していました。

札幌市の液状化対策の現状

3年前の地震で道内での住宅の被害は▼全壊が491棟、▼半壊が1818棟にのぼり、震源地から50キロ以上離れた札幌市でも、合わせて919棟の住宅が半壊以上の被害を受けました。

さらに札幌市がことし1月に公表した想定では、市内を震源とする最大震度7の地震が起きた場合大規模な液状化が発生し、最大で▼全壊がおよそ480棟、▼半壊が1万7800棟近くにのぼるとされています。

札幌市では住宅などへの被害を軽減する上で欠かせない、液状化のハザードマップを10年以上前から作成して公開してきましたが、3年前の地震を受けて更新作業を進めています。

精度を上げようと、これまでに市や道などが工事の際に行ったボーリング調査、およそ1万8000か所のデータを活用し、国の基準で「250メートル四方」とされている危険度の分布を「100メートル四方」で示しました。

市はハザードマップをより詳細なものにして、住んでいる場所の液状化リスクを自分ごととして捉えてもらうことが地震への有効な備えになるとしています。

一方、液状化に詳しい、北海道立総合研究機構の廣瀬亘主査は▼液状化のハザードマップについては作成が義務づけられていないことや、▼多くの自治体で部署を横断した地盤データの共有と保管が行われていないことなどから、整備が進んでいないと指摘してします。

そのうえで、「北海道の場合、千島海溝沿いの巨大地震が数十年以内に起きるだろうとされている。各自治体は液状化対策を進めているが基礎的な情報となるハザードマップの整備が必要だ」としています。