パラリンピック 史上2人目のアフガン女性選手出場 テコンドー

東京パラリンピック10日目の2日、アフガニスタンの政権崩壊を受けて一度は参加を断念したテコンドーの選手が、アフガニスタンの女性として史上2人目となるパラリンピック出場を果たしました。

テコンドー女子49キロ級に出場したのは、生まれたときから腕に障害があるアフガニスタン代表の22歳、ザキア・フダダディ選手です。

アフガニスタンからは東京パラリンピックにフダダディ選手など2人が出場を予定していましたが、タリバンが権力を掌握し政権が崩壊したことを受けて、現地のパラリンピック委員会は日本に安全に渡航する手段がないなどとして参加の断念を発表しました。

フダダディ選手はビデオメッセージで「アフガニスタンの女性が参加する権利を奪わないでください」などと訴え支援を求めていましたが、その後、2人は国外に退避したあと先月28日にフランスからの便で来日し、一転して大会への参加が実現しました。

アフガニスタンの女性として2004年のアテネ大会以来、2人目のパラリンピック出場を果たしたフダダディ選手は2日、千葉市の幕張メッセで試合に臨みました。

白いベールをかぶったフダダディ選手は、1回戦でウズベキスタンの選手に12対17で敗れ、敗者復活戦に回りました。

ウクライナの選手との敗者復活戦では序盤から積極的に攻め、第2ラウンドを終えて20対13とリードしましたが、最終の第3ラウンドで蹴りを立て続けに決められ、34対48で逆転負けを喫しました。

アフガニスタンの選手2人はこれで今大会の競技を終えましたが、母国の情勢が依然として不安定な中、大会後の動向が国際的な関心を集めています。

IPC会長「大会後も支援していくことは明らか」

IPC=国際パラリンピック委員会のパーソンズ会長はNHKのインタビューに応じ、東京パラリンピックに出場したアフガニスタンの選手2人について、「きょう会場でザキア・フダダディ選手がテコンドーの試合で戦うのを会場で見たが、今大会の1つのハイライトだった」と話しました。

そのうえで「この大会が終わった後に彼らがどの国に住むか、いくつかの選択肢を持つことになるだろうが、それは私たちにとっても重要であり、注視していかなけれいならない。私たちとしては今後、彼らがどこの国に住むのかは現時点では分からないが、その国のパラリンピック委員会などと協力して支援していくことは明らかだ」と東京大会の後も継続して支援を続ける意向を強調しました。