最低賃金引き上げ 経産省 中小企業の価格上乗せへ協力求める

来月以降の最低賃金の引き上げによって、中小企業の経営が一段と厳しくなることが予想されることから、経済産業省は中小企業が人件費の増加分を取り引き価格に上乗せできるよう、今月を「価格交渉促進月間」と定め、大企業側に協力を求めました。

過去最大の引き上げとなる今年度の最低賃金は来月以降、適用されます。

新型コロナウイルスの感染拡大で売り上げが減少している中小企業は、人件費の負担が増えて経営が一段と厳しくなることが予想されます。

このため、経済産業省は中小企業が人件費の増加分を取り引き価格に上乗せできるよう、今月を「価格交渉促進月間」と定めました。

2日、梶山経済産業大臣が中小企業と取り引きする大企業の経営者に対して、価格上乗せに理解を求めました。

梶山大臣は「大企業と中小企業はパートナーであり、共存共栄をはかることが重要だ」と述べました。

一方、中小企業のダイヤ精機の諏訪貴子社長は「取り引き価格の交渉はほぼできていないのが現状だ。中小企業の発展のために、大企業には適正な価格で契約する体制を築いてほしい」と要望しました。

経済産業省は来月、中小企業、数万社を対象に適正な価格交渉ができたかどうか調査することにしています。

日商 三村会頭 政府の役割に期待示す

経済産業省が、中小企業が人件費の増加分を取引価格に上乗せできるよう、今月を「価格交渉促進月間」と定めたことについて、日本商工会議所の三村会頭は「大手企業のトップは、価格交渉をやっていると言うが、中小企業からは、交渉はやっておらず、紙が一枚来ているだけ、担当部門との関係が遠くなっているという声が聞こえてくる。今回のコロナ禍による経済危機でさらなる値下げ圧力があるかもしれない」と指摘したうえで、企業どうしの取引関係の適正化に向けた政府の役割に期待を示しました。