音楽フェス“県が酒の提供を容認した事実ない” 愛知 大村知事

29日に愛知県常滑市で開かれた野外の音楽フェスティバルが感染防止対策が不十分なまま酒の提供も行われたとされる問題で、愛知県の大村知事はイベントの主催者が30日夜に発表したおわびのコメントについて「県が酒の提供を容認した事実はない」と指摘しました。

常滑市の中部空港の空港島内にある「Aichi Sky Expo」で29日に開かれた野外の音楽フェスティバル「NAMIMONOGATARI2021」をめぐっては、新型コロナウイルスの感染防止対策が徹底されず酒の提供も行われていたとして、イベントの主催者は30日夜、おわびのコメントを発表しました。

主催者はコメントで酒の提供について
▽過度な飲酒でなければ酒の提供も可能だと愛知県から話をいただいたとか
▽キャンセルできない酒について販売すると県の担当者に報告し、1人2杯を限度に販売した
などと説明しています。

これらの点について大村知事は31日午前、会見を開き「県が容認した事実は全くない。あたかも自分たちに言い分があるように言うのは極めて遺憾だ」などと指摘しました。

そして、有識者などが参加する第三者委員会を立ち上げて事実関係の検証や再発防止策の検討を進める考えを明らかにしました。

音楽フェスに参加した人「あそこまで感染対策が甘いとは」

野外の音楽フェスティバルに参加した愛知県に住む20代の男性は「新型コロナウイルスへの感染は心配でしたが、出演者が豪華で行く価値があると思い参加しました。スタッフはマスクや消毒の呼びかけをしていましたが会場はとても暑く、マスクを外している人も多くいました」とイベントの状況を話しました。

また、別の男性は「あそこまで感染対策が甘いとは思いませんでした。会場の前方では人が密集していてマスクをしていない人が目立ち、それを注意する運営側の人もいないように感じました」と話しました。

この男性は密になっている場所は避け、マスクも着用していたということで「感染対策が甘いと知らずに参加した人も多いと思うので、全員が気が緩んでいたと思わないでほしい」と話しました。