夏の全国高校野球 智弁和歌山が近江に勝ち決勝進出

夏の全国高校野球は28日、準決勝が行われ、第1試合は、智弁和歌山高校が滋賀の近江高校に5対1で勝ち、19年ぶりに決勝に進みました。

智弁和歌山は1回、3番・※角井※翔一朗選手のタイムリーツーベースで先制し、さらに5番・岡西佑弥選手のタイムリーヒットで2点目を奪いました。

このあと1点差とされましたが、6回に2番・大仲勝海選手のタイムリーツーベースで2点を加えてリードを広げました。

投げては今大会2試合目の登板となったエースの中西聖輝投手が、140キロ前後のストレートにスライダーやチェンジアップを効果的に織り交ぜ、ヒット4本、1失点で完投しました。

智弁和歌山が5対1で近江に勝ち、19年ぶりの決勝進出を決めました。

29日の決勝で平成12年以来、21年ぶり3回目の優勝を目指します。

近江は3回に、3番の山田陽※翔投手のタイムリーヒットで1点を返しましたが、その後は打線がつながりを欠き、20年ぶりの決勝進出はなりませんでした。

※角は「田」の縦棒が突き抜ける「用」
※翔はつくりが2人とも「羽」

智弁和歌山 中西投手「いい流れに乗れた」

1失点で完投した智弁和歌山高校のエース、中西聖輝投手は、自らのピッチングについて「野手が必死に得点を取ってくれて頑張ってくれたので、いい流れに乗れたと思います。全力で応えるという気持ちのおかげで調子が上がったと思います」と振り返りました。

2試合ぶりの登板については、「目の前の与えられた試合を投げるだけですが、投げたいといつも思っているので、その気持ちを試合にぶつけたかった」と話していました。

21年ぶりの優勝がかかる決勝に向けては、「全員野球で次の試合も全力で臨みたい」と意気込みを語りました。

智弁和歌山 中谷監督「チャンスがあると思って準備」

智弁和歌山高校の中谷仁監督は「相手の山田投手はいいピッチャーなので、低めの変化球を振らずにがまんできればチャンスがあると思って準備してきました。3番の角井選手の先制タイムリーが勢いを付けてくれました」と振り返りました。

1失点で完投したエースの中西聖輝投手については「すばらしいピッチングでした。気持ちや投球術とともにことしのエースという意地を見せてくれました。継投も考えていましたが、『最後までいかせてくれ』と目で圧力をかけてきたので、完投させました」と話していました。

21年ぶりの優勝がかかる決勝に向けては、「勝つと負けるのでは天国と地獄の差があるので、しっかり準備したいです」と意気込んでいました。

近江 山田投手「粘りに負けてしまった」

敗れた近江高校の先発ピッチャー、山田陽翔投手は「相手の打線は、つり球に手をだしてくれず、粘り強かった。その粘りに負けてしまってピンチで失点したのは自分の実力不足です」と試合を振り返りました。

また3回にチーム唯一となるタイムリーヒットを打った場面については「相手のエースも力強い球を投げていたが、がむしゃらにバットを振った結果です。芯で捉えることはできなかったが、内野を抜けてくれてよかったです」と話していました。

そして今後に向けては「甲子園に連れてきてくれた偉大な3年生の背中を忘れずに1まわり大きく成長して今度は自分がチームを引っ張って夏に戻ってきたい」と話していました。

近江 多賀監督「いい守備で得点がとれなかった」

敗れた近江高校の多賀章仁監督は、5回、ランナー一塁の場面でバントを試みたもののダブルプレーとなった場面について「相手のいい守備で得点がとれなかったことで相手に流れがいってしまいました。つけいる隙はあったがあと1本が出ませんでした」と試合を振り返りました。

また、5回の満塁のピンチを無失点で抑えた先発の山田投手については「すばらしい気迫のピッチングで、ベンチからみていても感動して震えました。負けてしまったものの山田はよく投げてくれました」と2年生投手をたたえていました。

また、今後のチームについて「滋賀大会からここまで勝ち上がった選手たちの頑張りは素晴らしかったです。甲子園の借りは甲子園でしか返せないので次のチームは山田を中心に、毎日の練習をがんばってほしい」と話していました。