異物混入で接種見合わせのワクチン 使用した大規模会場を公表

モデルナの新型コロナウイルスワクチンの一部に異物が混入した問題で、厚生労働省は、接種を見合わせたワクチンがすでに使用されていた自治体などの大規模接種会場50か所余りを公表しました。

今月中旬以降、全国8か所の接種会場で、モデルナのワクチンの未開封の容器の一部に粒子状の金属と見られる異物が混入しているのが見つかり、厚生労働省は同じ工程で製造された163万回分のワクチンについて接種を見合わせています。
これらのワクチンは全国889の会場に配送されていて、厚生労働省は、自治体や政府が設置した77か所の大規模接種会場のうちすでに接種に使用していたことが確認された55か所をホームページで公表しました。

実際に異物の混入が確認されたワクチンと同じ「3004667」のロット番号のワクチンが使用されたのは25か所で、東京都が10か所、愛知県が7か所、茨城県、埼玉県、岐阜県がそれぞれ2か所、神奈川県と滋賀県が1か所ずつとなっています。

また、スペインの同じ工場で、同じ時期に製造された「3004734」と「3004956」のロット番号のワクチンが使用された会場は、東京都や兵庫県、大阪府などの合わせて30か所です。

個別の会場での接種については自治体に問い合わせてほしいとしています。

一方、接種を見合わせたワクチンが配送された812の職域接種会場については明らかにしていません。
厚生労働省は、仮に異物が混入したワクチンを投与しても、「重大な問題を引き起こすリスクは極めて低いと考えられる」としていて、体調に異変がある場合は、かかりつけ医などに相談するよう求めています。