コロナ禍で期待 ロボット 幅広い実用化 環境整備支援へ 経産省

コロナ禍でも、人との接触を避けながら作業ができるロボットの活用への期待が高まる中、経済産業省は、ロボットがエレベーターに乗って移動するなど、より幅広い現場での実用化に向けた環境整備を支援する方針を固めました。

自動での制御や遠隔操作で動くロボットは、人手不足の深刻化に加え、新型コロナの感染拡大の中、人との接触を避けながら作業ができるとして活用への期待が高まっています。

ただ、企業が実際に導入するには、複雑な作業に対応したロボット本体の性能の向上だけでなく、商品の陳列方法や業務の工程の見直しなどロボットを活用できる環境を整えることが必要となります。

このため、経済産業省はこうした環境整備を支援しロボットの導入を後押しする方針を固めました。

具体的には、ロボットが総菜などを盛りつけしやすい弁当の容器や製造ラインの開発のほか、エレベーターに乗って建物の中を行き来できるようロボットがエレベーターと通信するための研究開発などを支援します。

また、ロボットの位置を把握できるシステムの構築も支援していくということです。

経済産業省は、こうした取り組みに必要な費用として、来年度予算案の概算要求に今年度のおよそ3倍の18億7000万円を盛り込む方針で、研究開発が進むロボットの実用化を加速させたい考えです。