茂木外相 イラン大統領と会談 “核合意への早期復帰が重要”

中東地域を歴訪している茂木外務大臣はイランの首都テヘランで、反米・保守強硬派のライシ大統領と会談し、核合意への早期復帰に向けて建設的に取り組むことが重要だという認識を伝えました。

茂木外務大臣は、国際協調路線のロウハニ前大統領に代わり、今月正式に就任した反米・保守強硬派のライシ大統領と1時間近くにわたって会談しました。

この中で茂木大臣は日本とイランが築いてきた伝統的な友好関係をいっそう強化するとともに、ワクチンの供与など新型コロナウイルス対策などでさらに協力していきたいという意向を伝えました。

また核合意の立て直しに向けたアメリカとイランの間接的な協議が中断していることを踏まえ、核合意への早期復帰に向けて建設的に取り組むことが重要だという認識を伝えたうえで、中東地域の緊張の緩和と情勢の安定化に向けて貢献するよう求めました。

一方、アフガニスタン情勢をめぐっても意見が交わされ、茂木大臣はアフガニスタンの隣国であるイランの役割は極めて重要だと指摘し、情勢がさらに不安定化しないよう連携していくことで一致しました。

会談のあと茂木大臣はオンラインで記者団に対し「イランやトルコなどはタリバンとさまざまなルートを持っている。情勢は刻々と動いており、適時適切に連携していくことをこれまで訪れた各国との間で確認した」と述べました。

イラン大統領府はアメリカを非難「約束を果たしていない」

イラン大統領府によりますと、ライシ大統領は茂木外務大臣との会談で経済や貿易分野での両国関係の発展が重要だとの認識を示したということです。

一方、イラン核合意については「一方的に合意から離脱して制裁を科し、約束を果たしていないのはアメリカだ」と述べてアメリカを非難しました。

またアメリカの制裁の影響で日本にあるイランの資産が凍結されているとして「凍結解除を遅らせることは正当化できない」と述べて、日本に対し解除に向けた対応をとるよう求めたとしています。

そしてアフガニスタン情勢については「アフガニスタンの平和と安定を支援していく」と述べたほか「アメリカは20年かけてアフガニスタン駐留が誤りだったと認識した」と述べたということです。