来月の国連総会 “首脳の演説は事前収録で” 米が各国に要請

来月、ニューヨークの国連本部で開かれる国連総会について、ホスト国のアメリカが加盟各国に書簡を送り、新型コロナウイルス対策のため、国連本部での首脳などによる演説は見送り、事前に収録したビデオを流す形式にするよう求めました。

毎年9月に開かれる国連総会をめぐっては、去年、感染対策のため首脳などの演説や会議がすべてオンラインで行われましたが、ことしの各国の演説は、代表が国連本部を訪れて演説するか、事前に収録したビデオを流すか、各国が選択することになっています。

この演説についてホスト国のアメリカの国連代表部は16日付けで各国に書簡を送り、世界的な感染拡大が続き変異ウイルスの影響でアメリカでも感染者が増えているとしたうえで「現在の状況では各国はビデオでメッセージを送ることを検討すべきだ。参加する場合は必要最小限の規模にするよう求める」と呼びかけました。

また、同じ時期に国連本部で開催される予定の食料問題をめぐる首脳級の会合などについても、オンライン形式で行うべきだとしています。

アメリカは「国連総会を大規模な集団感染のイベントにしないため、協力してほしい」として、あくまでも各国の代表団やニューヨーク市民の安全を守るための措置だとして、理解を求めています。

これについて国連の事務局は「関係するすべての人の安全に焦点をあて、加盟国やホスト国と話し合いを続けている」としています。