外食大手ワタミ 社員全員に積極的にワクチン接種求める方針

外食大手の「ワタミ」は、新型コロナウイルスのワクチン接種について、国内の社員全員に対し、積極的に接種を求める方針を固めました。
希望者の意思に基づくとされるワクチン接種を社員全員に求める今回の対応は、企業活動の再開に向けた動きとして、今後、議論を呼びそうです。

ワタミは、国内の社員およそ1500人全員に対し、新型コロナウイルスのワクチン接種を積極的に行うよう求め、本人が望まない場合には、定期的にPCR検査などを受けて、陰性であることを証明してもらう方針を固めました。

また、接種を終えたり陰性が確認されたりした社員について、客が分かるようマークなどで明示する仕組みを、年内にも一部の店舗で導入し、将来的にはグループのすべての店舗に広げるということです。

こうした方針について会社では、社員のワクチン接種を進めることで、来店客に安心してもらうための対応だとしています。

ワクチン接種をめぐっては、改正予防接種法で国民の「努力義務」と位置づけられていて、希望者の意思に基づいて行うとともに、接種していない人が、職場などで圧力や差別などの不利益を受けないよう、社会としての配慮が求められています。

こうした中、企業がすべての社員に接種を求め、接種したことを明示するとした今回の方針は、苦境が続く飲食業などでの企業活動の再開に向けた動きとして、今後、議論を呼びそうです。