職域接種で約8000回分のワクチン廃棄 温度管理ミスなどが原因

新型コロナウイルスワクチンの職域接種で、7月末までに温度管理のミスや直前のキャンセルなどが原因で、およそ8000回分が廃棄されていたことが分かりました。

職域接種は6月以降、1000人程度に接種を行える企業や大学などで始まり、8月1日までにおよそ2300の会場で合わせて772万回余りの接種が行われています。

厚生労働省は、ワクチンを容器ごと廃棄した企業などの名前を初めてホームページで公表し、7月末までに48の会場で合わせて8090回分が廃棄されたことを明らかにしました。

このうち、7210回分は冷凍庫の不具合や電源の接続ミスなどで適切な温度管理ができていませんでした。

また、ワクチンを解凍したものの、直前に予約がキャンセルされたり、用意するワクチンの数を間違えたりして、合わせて810回分が期限内に接種に使用できていなかったということです。

これらの会場では、電源の接続部分をテープで固定したり、キャンセルした人の代わりに接種を受ける人をあらかじめ確保したりするなど再発防止策をとったということです。

厚生労働省は「貴重なワクチンを廃棄しないよう、公表した事例を参考にして接種を進めてほしい」としています。