五輪ボランティア PCR検査のルール徹底されず 受けずに参加も

東京オリンピックではボランティアもPCR検査を一定の頻度で受けることになっていますが、そのルールが徹底されていないことが複数のボランティアへの取材で分かりました。組織委員会は「検査については周知しており、適切に継続できるよう努めていく」としています。

東京オリンピックでは、選手や関係者ごとに感染防止に必要なルールが「プレーブック」としてまとめられていて、ボランティアは選手などと接触する機会に応じ、「毎日」「4日に1度」といった決まった頻度でPCR検査を受けることになっています。

しかし、NHKが大会ボランティアに取材したところ、決められた検査を受けないまま選手や関係者と接触する活動に参加したと複数が答えました。

ボランティアの待機場所には検査キットが置かれ必要な頻度で受けるよう掲示されていたものの、必要な数が置かれていなかったり、検査を受けずに活動しても検査の担当者からは何も指摘されなかったりしたということです。

このうち、海外の大会関係者を車で送迎していた40代の男性ボランティアは、現場で具体的な指示がなかったため、先月中旬に活動を始めて以降、1度も検査を受けていないということです。

5日までに確認されたボランティアの感染者は15人となっています。
男性は「3日になってメールが送られてきて検査が必要だと気付いた。車の中は密の状態で、感染させるおそれもあった」と話しています。

組織委員会は「検査については繰り返し周知しており、検査を受けていなければ現場の担当者に通知がいく仕組みになっている。今後も適切に検査が継続できるよう努めていく」としています。