4~6月GDPの民間予測 プラス見込みも 回復は力強さ欠くか

今月発表されることし6月までの3か月間のGDP=国内総生産の伸び率について、民間のシンクタンクなどの予測がほぼ出そろいました。
海外経済の回復などを背景に2期ぶりのプラスが見込まれる一方、個人消費の低迷を受けて、回復は力強さに欠けるという見方が多くなっています。

内閣府は、ことし4月から6月までのGDPを、2週間後の8月16日に発表します。

これを前に、民間のシンクタンクなどの予測がほぼ出そろい、10社のうち8社が、物価の変動を除いた実質の伸び率で、2期ぶりのプラスになると見込んでいます。

理由について各社は、▽海外経済の回復を背景に輸出が好調なことや▽企業の設備投資が増えるとみられることを挙げています。

ただ、伸び率の予測は、GDPの半分以上を占める個人消費の低迷を受けて、最も高いところでも年率換算でプラス1.8%にとどまりました。

ことし1月から3月までのGDPの伸び率が、年率換算でマイナス3.9%だったことを踏まえると、回復は力強さに欠けるという見方が多くなっています。

一方、10社のうち2社は、小幅ながら2期連続のマイナスになると予測しました。

ワクチン接種が進む海外では、すでに発表されたことし4月から6月までのGDPの年率換算の伸び率が、▽ユーロ圏19か国でプラス8.3%、▽アメリカでプラス6.5%に達しており、欧米に比べて日本経済の回復の遅れが鮮明になるという指摘も出ています。