フィリピン 首都の外出制限 最も厳しいレベルに 感染防止で

フィリピン政府は、今月に入って、国内で感染力が強い変異ウイルスの「デルタ株」が確認されたことなどを受けて、感染拡大を防ぐため、首都マニラで行っている外出制限を来月6日から最も厳しいレベルに引き上げると発表しました。

フィリピンでは、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、各地で1年以上にわたって外出制限の措置が続けられていますが、今月に入って感染が再び拡大傾向に転じ、30日、1日当たりの新規感染者は8562人に上りました。

また今月に入って感染力が強い変異ウイルスの「デルタ株」が初めて検出され、これまでに216人の感染が確認されていますが、専門家などからは、さらに多くの感染者がいると指摘されています。

こうしたことを受けて、フィリピン政府は、30日、特に感染が拡大している首都マニラについて、来月6日から20日まで外出制限を4段階あるうち最も厳しいレベルに引き上げると発表しました。

最も厳しいレベルになるのはことし3月以来で、食料品などの生活必需品を購入する場合を除き原則として外出は禁止で、企業は、出勤する従業員を必要最低限にすることが求められます。

フィリピン大統領府は「非常に痛みの伴う決断だが、デルタ株の感染拡大をこの時点で食い止めないといけない」と話しています。