ワクチン接種後の “ブレイクスルー感染”初調査 3か月で67人

新型コロナウイルスのワクチン接種を終えたあと、2週間以上して感染が確認される、いわゆる「ブレイクスルー感染」について、国の初めての調査結果です。6月末までの3か月間に67人の感染が確認され、国立感染症研究所は「ワクチンの有効性を否定する結果ではないが、接種後も感染対策を続けることが重要だ」としています。

新型コロナウイルスワクチンの接種を終えてから免疫が完全につくまでには14日かかるとされますが、海外では、その後に感染が確認される事例がまれに報告され「ブレイクスルー感染」とも呼ばれています。

国立感染症研究所が、自治体や医療機関からの報告をもとに初めて調査を行った結果、6月末までの3か月間に合わせて67人の感染が確認されました。

8割近くが20代から40代で、重症者はいなかったということです。

ウイルスの遺伝子を解析できた14例のうち、
▽12例がイギリスで確認された変異ウイルスの「アルファ株」で、
▽インドで確認された「デルタ株」は2例でした。

また、一部の検体からは、感染力を持つウイルスも検出されたということです。

国立感染症研究所は「ワクチンの有効性の高さを否定する結果ではないが、二次感染を起こすリスクもあり、接種後も感染対策を続けることが重要だ。また、医療機関なども、症状などから感染が疑われる場合は、積極的に検査を行う必要がある」としています。