秋に収穫されるコメの作付面積 去年より大幅に減少の見通し

新型コロナの影響による外食需要の落ち込みなどもあってコメ余りが深刻になっていますが、農林水産省はことし秋に収穫されるコメの作付面積が前年実績より大幅に減って、最大で6万5000ヘクタール減少する見通しであると発表しました。生産量が減ることでコメの価格の大きな値下がりにはならない見通しです。

農林水産省は29日、コメの需給見通しなどに関する審議会を開きました。

この中で、都道府県からの報告をもとにまとめた、ことし秋に収穫される主食用のコメの作付面積の見通しを発表しました。

それによりますと全国の作付面積は前年実績より最大で6万5000ヘクタール、率にして5%近くと大幅に減って130万ヘクタール程度になる見通しだということです。

これによって生産量は減り、694万トンとなる見込みです。

比較可能な平成16年以降で初めて700万トンを下回ることになり、価格の大きな値下がりにはならない見通しです。

都道府県別に見ると、新潟県や北海道、秋田県、茨城県など生産量が多い地域を中心に、12の道と県では作付面積が5%以上減る見通しとなっています。

主食用のコメをめぐっては、去年から新型コロナの感染拡大の影響で外食需要が落ち込んでいることなどからコメ余りが深刻になっています。

農林水産省は対応策として主食用のコメを家畜の餌などに転換する農家への支援を強化してきました。