千葉 熊谷知事 “3県できょう緊急事態宣言 正式に要請したい”

埼玉、神奈川、千葉で新型コロナウイルスの1日の感染確認が過去最多となる中で、千葉県の熊谷知事は「今後も感染拡大が懸念され必要な医療を提供できなくなるおそれがある」と述べて、3県の知事で29日政府に緊急事態宣言を正式に要請したいという考えを明らかにしました。

新型コロナウイルスの感染者の発表は、28日、神奈川県で1051人、埼玉県で870人、千葉県で577人と、いずれも過去最多となりました。

これについて、緊急事態宣言の要請を決めている千葉県の熊谷知事は会見を開き「今後も年明けをはるかに超える感染拡大が懸念される。救急医療、一般医療への影響が高まり必要な医療を提供できなくなるおそれがある。中等症の患者が異常な速度で増えてきて、入院できるキャパシティーを超えることが想定される」と強い危機感を示し、3県の知事で29日、政府に正式に要請したいという考えを明らかにしました。

3県の知事が西村経済再生担当大臣とオンラインで協議する予定だということです。

そのうえで熊谷知事は、現時点で宣言が必要な理由については、現状への厳しい認識を県民と共有するためだとしたうえで「飲食店などにしっかり要請に応じてもらえるようにしたい」と述べました。

中等症患者が急増

新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、千葉県では中等症患者のうち、酸素の投与が必要な症状の重い患者が、今月初めに比べおよそ2倍近くまで急増する状況となっています。

千葉県内で28日発表された新たな感染者数は577人で過去最多を更新し、感染が急拡大しています。

こうした中、県によりますと、県内では中等症患者の中でも酸素の投与が必要な症状の重い患者が急増していて、今月6日時点では99人でしたが、27日時点では195人とおよそ2倍になっているということです。

千葉県内で感染が拡大して病床がひっ迫した年末年始のピーク時の、ことし1月28日には284人だったため、急速にその数に近づいている状況です。

県内では重症者についても病床使用率が28日時点で23.8%まで高まるなど徐々に増加しています。

千葉県は「このままのペースで患者が増え続ければ、必要な医療が提供できなくなるおそれがある」として危機感を示しています。