“給食なくなる夏休み 給付金支給を” コロナ禍の困窮家庭に

新型コロナウイルスの影響が長期化する中、支援団体が経済的に困窮する家庭に調査した結果、夏休みで給食がなくなることに不安の声が相次ぎ、「子どもに十分な食事をさせられない」と回答したのは40%に上ったことが分かりました。支援団体は政府に対し、子育て家庭に臨時給付金を早急に支給するよう求めています。

子どもの貧困対策に取り組むNPO法人「キッズドア」は先月から今月にかけて、経済的に困窮する高校生までの子どもがいる家庭にアンケート調査を行い、1469世帯から回答を得ました。

それによりますと「去年1年間の収入が200万円未満」と答えたのは65%でした。

貯蓄額が先月の時点で「10万円未満」と回答したのは51%に上っていて、支援団体では感染拡大が続く中、収入の減少などで生活がさらに苦しくなる家庭が増えているとみています。

また感染拡大前と比べて「食事」がどう変化したか複数回答で聞いたところ、
▽「栄養バランスが悪くなった」が56%、
▽「食事の量が減った」が47%などとなっています。

さらに夏休みで給食がなくなることに不安の声が相次ぎ、「子どもに十分な食事をさせられない」と回答したのは40%に上っています。

記者会見した渡辺由美子理事長は「去年は1人当たり10万円の特別定額給付金があり、なんとか夏休みを乗り切れた家庭が多かったが、ことしはそれがなく、本当に危険な状況だと思う。政府には速やかに臨時給付金の支給を行うようお願いしたい」と話していました。