熱中症の疑いで搬送 1週間で8100人余に 総務省消防庁

各地で猛暑日が相次いだ7月25日までの1週間、熱中症の疑いで病院に運ばれた人は、その前の週の2倍近くにあたる8100人余りに上ったことが、総務省消防庁のまとめで分かりました。

総務省消防庁によりますと、7月19日から7月25日までの1週間に熱中症の疑いで病院に運ばれた人は、全国で合わせて8122人に上りました。

その前の週の4510人と比べると1.8倍となっています。

搬送された人のうち、死亡した人は23人で、症状別の程度をみますと、
▽入院が必要な「重症」や「中等症」が合わせて3060人
▽「軽症」が4900人でした。

年齢別では、
▽65歳以上の高齢者が4640人と、全体の半分以上を占めたほか、
▽18歳以上65歳未満が2627人
▽7歳以上18歳未満が781人
▽0歳から7歳未満が74人でした。

都道府県別では、
▽東京都が705人と最も多く、
このほか、
▽北海道が546人
▽埼玉県が537人
▽大阪府が504人
▽愛知県が428人などとなっています。

また、場所別にみますと、
▽「住居」が3437人と最も多く、
▽歩道などを含む「道路」が1496人
▽工場や畑などの「仕事場」が887人などとなっています。

梅雨明け後は、各地で急激に気温が上がり、熱中症の搬送者が急増する時期です。

総務省消防庁は、熱中症は対策を取ることで予防できるとして、
▽適切な冷房使用をはじめ、
▽こまめな換気や水分補給のほか、
▽作業を行うときは適度に休憩するなどの対応を呼びかけています。

広範囲で猛暑予想 対策のポイント

気象庁の、この先2週間の予報では、来週も北日本から西日本の各地で35度以上の猛暑日が予想されています。

▽東日本や西日本は、8月2日ごろから広い範囲で、平年より気温がかなり高くなり、猛烈な暑さが続くおそれがあるほか、
▽北日本でも、平年と比べて気温がかなり高い日が続くと予想されています。

熱中症の危険性が高い状態が続きますが、これまでのデータでは、室内で運ばれる人が多くなっており、室内にいても対策を心がけてください。

対策のポイントをまとめました。

室内でも熱中症に注意!

総務省消防庁によりますと、熱中症の発生場所で最も多いのは「住居」で、今シーズンの最新のデータでも、3分の1を占めています。

「暑くなってから」ではなく、事前にエアコンを使って、部屋を涼しく保ってください。

▽室温が28度
▽湿度が70%は、
エアコンをONにする目安です。

熱中症対策に詳しい帝京大学医学部附属病院高度救急救命センターの三宅康史センター長は「エアコンを使う時には『設定温度』ではなく、実際の『室温』が重要です。部屋に温度計を置き、室温や湿度を気にしておくことが大切です。複数の人がいる場合、いちばん「暑がりの人」に合わせて温度を決めましょう。寒いと感じる人は、靴下をはき、上着を羽織るなどして対策してください」と話しています。

高齢者と子どもは要注意

また、搬送者のうち約半数を占めるのが「65歳以上の高齢者」で、ことしも、その傾向は変わっていません。

高齢になると暑さを感じにくくなり、基礎代謝も落ちるため、若い人より寒がりになります。

▽体感に頼ると「まだ暑くない」と、対策が遅れます。

▽基準を設け、家族や周囲の人が電話など、直接声をかけてエアコンの使用を確認してください。

また、
▽水分補給は、食事の時だけでなく時間を決めて行うことも大切です。

そして、子どもも注意が必要です。

7月22日には、千葉県八千代市で1歳の女の子が熱中症の疑いで搬送されたあと死亡しました。

▽子どもは、体温調節の機能がまだ発達しておらず、体に熱がこもりやすくなっています。

また、
▽身長が低く、地面の照り返しの影響なども受けやすい特徴があります。

▽体の異変をうまく伝えられないため、大人が体調の変化に気を配り、水分の補給などを心がける必要があります。

覚えておきたい応急処置

▽異変を感じたら、ためらわずに救急車を呼ぶことも重要です。

▽暑いところにいた人が体調不良になったら、熱中症を疑いましょう。

▽意識がなければ、すぐに119番。

▽待っている間は、涼しい場所に移動して服を緩めて体を冷やしてください。

▽意識がある場合も、涼しい場所に移動して体を冷やし、自分で水が飲めるようなら、冷水やスポーツドリンクなど、水分や塩分を与えてください。

▽自分で水を飲めない場合や、水を飲んでも症状が改善しない場合は、状況を知っている人が病院に付き添ってあげてください。