五輪 大会組織委 感染対策ルール違反で複数国の五輪委など注意

東京オリンピックの競技会場で、関係者がマスクを着用していないなど感染対策のルールに違反するケースが確認されたことについて、大会組織委員会は27日までに複数の国のオリンピック委員会などに対して厳重注意を行ったと明らかにしました。

東京オリンピックに参加する選手や関係者などは、新型コロナウイルスの感染対策をまとめた「プレーブック」という指針を守ることが求められています。

この中では、原則としてマスクの着用が求められていますが、各競技会場で、選手や関係者がマスクを着用していないケースが相次いでいます。

これについて組織委員会は記者会見で、マスクを着用していないなどの違反が確認された複数の国のオリンピック委員会などに対して、27日までに厳重注意を行ったことを明らかにしました。

そのうえで、報道陣から、JOC=日本オリンピック委員会の山下会長も柔道の会場でマスクを外していたが、注意したかと質問されると、組織委員会の高谷正哲スポークスパーソンは「個別の案件に対処したかは掌握していないが、山下会長であってもマスクを着用していないことが確認されればマスクをするよう伝える」と述べました。

英語で「マスクをしてください」と紙で呼びかけも

東京オリンピックの感染対策のルールでは、選手や大会関係者は原則としてマスクを着用することが求められています。

しかし、24日から始まった柔道の競技会場の日本武道館では観戦席に座る海外の選手やコーチがマスクを外して大声で応援したり選手に指示を出したりするケースが連日あり、感染対策が課題となっています。
試合中は大会組織委員会の担当者や、ボランティアが英語で「マスクをしてください」などと書かれた紙を持って観戦席の見回りをして注意を呼びかけています。

ただ、いったん注意されてマスクを着用しても、試合が白熱してくると再びマスクを外して大声を出す人もいて、対策を徹底することの難しさが浮かび上がっています。