オリンピック自転車ロード 沿道 自粛呼びかけも多くの人観戦に

東京オリンピックは2日目の24日、自転車の男子個人ロードレースの決勝が行われ、コースとなっている東京都多摩市の沿道では、沿道での観戦自粛が呼びかけられているものの、競技を一目見ようと多くの人が訪れていました。

「一生に一度」「実際来てみて悩ましい」

自転車の男子個人ロードレースは、東京都府中市の「武蔵野の森公園」をスタートし、静岡県の「富士スピードウェイ」のフィニッシュまで、1都3県の主に公道がコースとなっています。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、大会の組織委員会は、自転車やマラソンなどの公道で行われる競技について、沿道での観戦の自粛を呼びかけています。

コースの一部の多摩市にある多摩東公園近くの沿道では、観戦を自粛するよう促すポスターを持ったスタッフの姿は見られましたが、午前11時のスタート前から多くの人が集まり、訪れた人どうしの距離がかなり近くなる状況となりました。

そして選手が通過すると、手を振って応援したり、スマートフォンで撮影したりしていました。

訪れた50代の男性は「チケットが当たっていましたが、無観客になってしまい、せっかくなので一目見ようと来ました。沿道に来るか迷う部分もありますし、実際に来てみて悩ましい部分もあります」と話していました。

訪れた40代の女性は「ボランティアの活動がほとんどなくなってしまったので、沿道で見られたのはうれしかったですし、一生に一度だと思います。ただ、思った以上に人が多く、声は出さずに手を振って静かに応援するようにしました」と話していました。

ほとんどの競技会場で無観客とするなど、新型コロナの感染対策が最重要課題となる大会で、沿道での観戦を控えることをどう徹底させていくか、対応の難しさが改めて浮き彫りとなった形です。

250鉢の花で応援「何ができるか考え」

相模原市では、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、沿道での観戦の自粛が呼びかけられていますが、地元の住民たちは少しでも応援や歓迎する気持ちを伝えようと、コースとなっている国道の沿道に22日から花のプランター250鉢を並べました。

競技が行われる24日は、朝から10人近くの住民たちが集まり、強い日ざしで花がしおれないように水やりを行って、昼すぎに通りかかる選手たちを迎える準備を進めていました。

水やりに参加した杉本秀彦さんは「本来であれば沿道から大きな声援を送るのがあるべき姿だと思いますが、コロナ禍でできないので、なんとか選手たちに気持ちよく走ってもらえるよう、精いっぱい私たちで何ができるか考えました。レースは遠くから静かに観戦したいと思います」と話していました。

有観客のフィニッシュ地点では

有観客となったフィニッシュ地点の静岡県小山町の富士スピードウェイには多くの人が訪れました。

富士スピードウェイは国内最大級のモータースポーツレース場で、収容定員は2万2000人ですが、新型コロナウイルスの対策として上限は10000人に制限されています。

静岡県内では各地で午前中から30度を超える真夏日となり、多くの観戦客は会場に帽子をかぶって訪れていましたが、帽子をかぶっていると体温が高く出てしまい、正確に測れないとして、会場の入り口では検温の担当者が事前に帽子を脱ぐことを呼びかけました。

また検温の結果、37度5分以上の人には専用のテントが設けられ、一定時間待機して、再度検温する対応がとられました。

そのほかにも、人の密集を避けるために、検温から手荷物検査などの動線を長く確保して混雑しないようにし、観客席では隣の人とできるだけ離れて座るなどの対策が施されていました。

報道陣に対しても、レース終了直後の取材の際には、選手と報道陣の距離を2メートル確保したうえで、事前に予約した最少人数で選手に取材できるように対策が施されていました。

またスタンドの入り口には、マスクの着用や手指の消毒といった基本的な対策や、応援する際には観客どうしが集まったり触れ合ったりして応援しないようにすること、ラッパなどの鳴り物を使わずに 拍手で応援することなどを呼びかける看板が設置されていました。