日本が提供するワクチン カンボジアとイランに第1便が到着

新型コロナウイルスワクチンの公平な分配を目指す国際的な枠組みを通じて日本が提供するワクチンの輸送が始まり、23日、カンボジアとイランに第1便が到着しました。

日本政府はWHO=世界保健機関などが主導する枠組み「COVAXファシリティ」で、国内で製造したアストラゼネカのワクチンを15か国に合わせておよそ1100万回分提供する方針を示していて、各国に向けた輸送が始まりました。

このうちカンボジアには、23日夜、第1便となるおよそ30万回分が首都プノンペンの空港に到着しました。

カンボジアではことし4月から感染者が急増し、今月に入ってからは1日の死者数が過去最多を更新することが相次いでいます。

ワクチンの到着には、フン・セン首相も立ち会い「日本政府の支援に心からの感謝を表明する。ワクチンの提供はウイルスと闘うための資源と能力が限られる国を助けようという日本の思いやりを示すものだ」と謝意を表しました。

また、イランにも23日、およそ110万回分の第1便が到着しました。

イランでは6月以降、感染が再び拡大し、1日当たり2万人を超える感染者が報告されていますが、ワクチンを少なくとも1回接種した人は、人口の9%ほどにとどまっています。

イラン駐在の相川一俊大使は「今回のワクチンの無償供与が感染拡大の防止に寄与することを期待している」とコメントしています。