NYダウ平均株価 一時940ドル余の急落 世界的感染拡大懸念

週明け19日のニューヨーク株式市場は、インドで確認された変異ウイルス「デルタ株」の感染が、アメリカを含め世界的に拡大することへの懸念から、ダウ平均株価は一時、940ドル余りの急落になりました。

19日のニューヨーク株式市場は、インドで確認された変異ウイルス「デルタ株」の感染がアメリカで急拡大していることをきっかけに、世界的に一段と感染が拡大し、景気の回復を鈍らせることへの懸念が高まりました。

このため取り引き開始直後から幅広い銘柄に売り注文が広がり、ダウ平均株価は一時、940ドル余りの急落になりました。

その後いくぶん買い戻されましたが、ダウ平均株価の終値は先週末に比べて725ドル81セント安い3万3962ドル4セントと、終値として、ことし最大の下落になりました。

また、外国為替市場ではドルを売って円を買う動きが強まり、円相場は一時、1ドル=109円台前半まで値上がりしました。

市場関係者は「これまで景気の回復を期待して株を買っていた投資家が、一転してリスクを避け、安全とされる資産に資金を振り向ける姿勢を強めている」と話していて、世界の金融市場が、デルタ株などの変異ウイルスの感染状況に神経をとがらせる展開が当面続くことも予想されます。

米長期金利 約5か月ぶりに1.1%台に低下

一方、19日のニューヨーク債券市場ではアメリカの国債が買われ、長期金利の指標となる10年ものの国債の利回りが一時、およそ5か月ぶりに1.1%台まで下がりました。

株式などを売って資金を国債に振り向ける動きが進みました。