豪 インドで確認されたデルタ株の感染拡大 外出制限相次ぐ

オーストラリアでは、インドで確認された変異ウイルスの「デルタ株」の感染が広がり、各地で外出制限が相次いでいます。

オーストラリア第2の都市メルボルンを含むビクトリア州では、先月末から入国者を除いて新たな感染者が確認されない状況が続いていましたが、今週に入り変異ウイルスの「デルタ株」などの市中感染が広がり、15日までに18人の感染が確認されました。

こうした状況を受けてビクトリア州政府は15日、州全域で15日夜から5日間、生活必需品の購入や運動などを除いて、外出を禁止すると発表しました。

アンドリュース州首相は会見で「今すぐに5日間の外出制限を導入しなければ、のちに5週間、または5か月間の外出制限をすることになる」と述べ、住民に理解を求めました。

また、先月から感染拡大が続く、最大都市シドニーを含むニューサウスウェールズ州は15日、入国者を除いて新たに65人の感染が確認されたと発表しました。

シドニーでは先月下旬に導入された外出制限が2度、延長されて今月30日まで続くことになり、経済への打撃が懸念されています。

イギリス・オックスフォード大学の研究者などが運営するサイト「アワ・ワールド・イン・データ」によりますと、今月13日の時点でオーストラリアでワクチンの接種が完了した人の割合は9%余りと、OECD=経済協力開発機構の加盟国では最低レベルとなっていて、政府のワクチン調達の遅れを批判する声も上がっています。