感染拡大インドネシア 帰国希望の日本人に特別便計画

新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからないインドネシアから帰国を希望している日本人を対象に、日本の航空各社が特別便の運航を計画していて、現地の日本大使館は搭乗を希望する人の取りまとめを始めました。

インドネシアでは感染力が強い、インドで確認された変異ウイルス「デルタ株」の感染拡大などで14日、新たに感染が確認された人は過去最多となる5万4517人にのぼり、死者も991人となっています。

現地の医療体制もひっ迫していることから、日系企業の中には駐在員やその家族を日本に帰国させる動きが出ていて、日本に向かう便の予約は難しくなっているということです。

このため、日本の航空各社は特別便の運航を計画していて、14日夜からインドネシアにある日本大使館が搭乗を希望する人の取りまとめを始めました。

搭乗の条件として、14日間の待機や3回のPCR検査、空港から待機施設への移動手段などは、所属している日本の企業や団体が費用を負担し、原則、手配もすることとしています。

一方、個人で搭乗を希望する人は、まずは日本大使館に連絡してほしいとしています。

搭乗希望の受け付けは、現地時間の16日正午までで、運航日は人数などに応じて検討するということです。

企業チャーター機を政府手配機と勘違い相次ぐ

インドネシアからの帰国をめぐっては14日、日系企業1社が独自に航空機をチャーターして駐在員らを帰国させましたが、これを日本政府が手配したチャーター機だと勘違いする人が相次ぎ、日本大使館に多くの問い合わせが寄せられていました。

日本人9人が死亡

インドネシアに住む日本人の間でも新型コロナウイルスの感染は広がっていて、現地の日本大使館によりますと、先月26日から今月12日までの間に日本人9人が感染して死亡したということです。

9人は、日系企業の駐在員や現地に長く生活している人たちで、30代や40代の人も含まれているということです。