大谷翔平 オールスターゲーム 史上初の二刀流出場 勝ち投手に

大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手が13日、オールスターゲームに史上初めて投打の二刀流で出場し、ピッチャーとして勝ち投手となりました。

新型コロナの影響で2年ぶりの開催となったオールスターゲームは13日、ロッキーズの本拠地コロラド州デンバーで行われ、大谷選手はアメリカンリーグの1番・指名打者で先発出場し、特別ルールで先発ピッチャーとしても起用されました。

試合前の選手紹介で、投球練習をしている時に大谷選手の名前がコールされるとスタジアムから大きな歓声が起こりました。

大谷選手は1回、この試合の最初のバッターとして打席に立ってナショナルリーグの先発で大リーグ屈指の右腕、ナショナルズのシャーザー投手と対戦し、初球から積極的にバットを振りましたが、2球目のカットボールにつまりセカンドゴロでした。

史上初 “投打の二刀流” 打者3人で抑える

大谷選手はそのウラのマウンドに上がり、オールスターゲームで史上初めて投打の二刀流で出場しました。

日本選手がオールスターゲームで先発登板するのは、1995年に当時ドジャースの野茂英雄さんが先発して以来、2人目です。

大谷選手は、ナショナルリーグの1番で今シーズンここまで大谷選手に次ぐ28本のホームランを打っているパドレスのタティース Jr.選手を変化球でレフトフライに打ち取り、次のバッターもセカンドゴロとしました。

3番のアレナド選手には最速161.2キロの速球をマークするなど、160キロ台を連発して力で押し切りました。

第2打席 ファーストゴロのあと交代

ピッチャーとしての大谷選手は、この回14球を投げて打者3人でヒットなしの無失点で抑えて交代し、バッターとしては、3回の第2打席で初球を打ってファーストゴロに倒れた後、5回に代打が送られて、2打数ノーヒットで初めてのオールスターゲームを終えました。

試合はアメリカンリーグが2回に先制して5対2で勝って8連勝とし、先発登板した大谷選手が勝ち投手となりました。

日本選手がオールスターゲームで勝ち投手となったのは、おととし当時ヤンキースに所属していた田中将大投手以来2人目です。

MVP=最優秀選手には、3回にホームランを打ったブルージェイズのゲレーロ Jr.選手が選ばれました。

大谷「楽しかったです」

大谷翔平選手は、交代したあとのテレビ中継のインタビューで「楽しかったです。きのうの疲労感は多少あったが、ホームラン競争では最後のラウンドまで行ったわけではないので、ぼちぼちの感じでいけました」と振り返りました。

オールスターゲームで史上初めて投打の二刀流で出場したことについては「本当に光栄なこと。選んでくれたファンの皆さんの応援も本当にありがたいなと思っています」と話しました。

また、ベンチでふだん話せないような選手とコミュニケーションが取れたかを聞かれると「みんなフレンドリーに話しかけてくれて、話す前は少し怖い人なのかなと思っていた選手もいましたが、話してみたらいい人ばかりでした」と答え、初めてのオールスターゲームを楽しんだ様子でした。

菊池雄星「出場の楽しみは次の機会に」

一方、マリナーズの菊池雄星投手は、初めて選出されたオールスターゲームで体調不良が原因で試合前日に出場を断念しました。それでも、ホームラン競争で母校、花巻東高校の後輩でもある大谷選手に飲み物を手渡したり、オールスターゲーム恒例の「レッドカーペットショー」に家族で参加したりして、特別な2日間を過ごしました。

菊池投手は「前日練習のキャッチボールまですごく悩んだが、万全の状態でなかったし、最高の舞台だからこそ万全な状態の選手が出るべきだと思った」と出場を断念した経緯を明かしました。

そのうえで「すごく楽しい2日間だったし、出場の楽しみは次の機会にとっておこうと思う。きょうでひと区切りして、またあすから新たな目標に向かってスタートしたい」と、後半戦に向けて気持ちを新たにしていました。

投打の二刀流で躍動した後輩の大谷選手については「日本のオールスターに一緒に出たことはあったが、久しぶりに同じチームになってとにかく体が大きいなと感じた。会うたびに大きくなっているので秘密を聞きたかったが教えてくれなかった。『分かりません』と言っていた」と、笑顔で後輩とのやり取りを明かしました。

MVPのゲレーロJr「僕なら大谷をMVPに選ぶ」

オールスターゲームで特大のホームランを打ってMVP=最優秀選手に輝いたブルージェイズのゲレーロJr.選手は、試合後の会見で「僕なら大谷をMVPに選ぶ。でも実際には自分が選ばれてうれしい気持ちだ」と喜びを語りました。

そのうえで大谷選手について「彼はこの世界の者じゃない。別の世界から来た。本当に信じられない。打って投げて、すべてできるんだから、なんて言っていいのかわからない」とたたえていました。

ことしは両リーグそれぞれそろいのユニフォーム

オールスターゲームでは例年、出場する選手たちは所属チームのユニフォームを着ていましたが、ことしは両リーグとも、それぞれそろいのユニフォームで試合に臨みました。

アメリカンリーグは紺、ナショナルリーグは白を基調にしたユニフォームで、胸元に選手の所属チームのロゴと英語で3文字の略称がデザインされました。

試合前のセレモニーでは、そろいのユニフォームを着た選手たちが1人ずつ紹介され、長年ロッキーズで活躍し、今シーズンからカーディナルスに移籍したアレナド選手が紹介されると、ひときわ大きな歓声が上がりました。

その後、大リーグ歴代2位の755本のホームランを打ち、ことし1月に86歳で亡くなったハンク・アーロンさんの功績をたたえるセレモニーが行われ、アーロンさんの妻、ビリー・アーロンさんがグラウンドに姿を見せると温かい拍手がおくられていました。

大谷使用の用具 野球殿堂博物館へ

大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手がオールスターゲームで履いたスパイクなどが、アメリカ野球殿堂博物館に寄贈されることになりました。

ニューヨーク州クーパーズタウンにあるアメリカ野球殿堂博物館には、大リーグの歴史に関わるさまざまな用具などが展示されていて、今回、オールスターゲームで史上初めて投打の二刀流で出場した大谷選手が試合で身につけた用具が寄贈されることになりました。

アメリカ野球殿堂によりますと、寄贈されるのは、大谷選手がオールスターゲームで履いたスパイクや、打席で手と足につけた防具合わせて3点です。

野球殿堂博物館にはこれまでに、二刀流で大リーグに臨んだ大谷選手がピッチャーで初勝利をあげた際にかぶっていた帽子や打席で使ったヘルメット、それに日本選手として初めてサイクルヒットを達成した際のボールなどが納められています。

大谷と菊池 母校に贈り物

ことしのオールスターゲームには岩手 花巻東高校出身の大谷翔平選手と菊池雄星投手がそろって選ばれました。

菊池投手は出場はありませんでしたが、2人で花巻東高校のユニフォームを掲げたツーショットの画像が、エンジェルスのSNSで公開されました。
ユニフォームには、2人のサインやオールスターゲームの日付と共に「花巻から世界へ」と直筆で書かれていて、大谷選手と菊池投手のふるさとへの思いが込められました。

エンジェルスによりますと、このユニフォームは今後、母校に贈られるということです。