中国製ワクチン 国際団体が購入し途上国に供給へ WHO歓迎

中国の2つの製薬会社が開発した新型コロナウイルスのワクチンが、公平に分配する枠組みを通じて途上国に供給されることになり、WHO=世界保健機関は歓迎する考えを示しました。

途上国でワクチン接種に取り組む国際団体「Gaviワクチンアライアンス」は12日、中国の製薬会社シノファームとシノバックとの間で、それぞれワクチンの購入契約を結んだと発表しました。

契約では、団体が7月から10月にかけて、ワクチン合わせて1億1000万回分を購入し、公平に分配する枠組み「COVAXファシリティ」を通じて速やかに各国に供給するとしています。

これについて、WHOの主任科学者、スワミナサン氏は12日の会見で「多くの国々がワクチンを待ち望んでいる」と述べ歓迎する考えを示しました。

そのうえでシノバックのワクチンでは追跡調査の結果、重症化を90%防ぐ効果が確認されているなどとして、2つのワクチンについて十分な効果を確信しているという認識を示しました。

COVAXの計画では、インドで製造される、アストラゼネカなどが開発したワクチンに多くを頼っていますが、インド国内の感染状況の悪化を受けて供給が大幅に遅れていて、今回の契約で途上国への分配を加速させたい考えです。