5月の経常収支1兆9797億円の黒字 前年比9112億円増
日本が海外との貿易や投資などでどれだけ稼いだかを示すことし5月の経常収支は、1兆9797億円の黒字となりました。
アメリカや中国向けの輸出が伸びたため、新型コロナウイルスの影響を大きく受けた去年の同じ月よりも黒字幅は拡大しました。
財務省が発表した国際収支統計によりますと、ことし5月の日本の経常収支は1兆9797億円の黒字で、黒字額は新型コロナウイルスの影響を大きく受けた去年の同じ月より9112億円、率にして85%増えました。
このうち、輸出から輸入を差し引いた「貿易収支」は20億円の黒字となりました。
原油価格が上昇しているため輸入額も増えましたが、輸出額がアメリカ向けの自動車、中国向けの半導体製造装置を中心に大きく伸びました。
一方、新型コロナウイルスの影響で外国人旅行者が依然、少ないため、旅行収支は169億円の黒字にとどまりました。
このほか、日本企業が海外の子会社から受け取った配当や利子などを含む「第一次所得収支」は2兆4518億円の黒字で、アメリカや中国など海外経済の持ち直しを背景に去年の同じ月より3876億円増えました。