ミャンマー 軟禁のスー・チー氏 国民にワクチン接種呼びかけ

ミャンマーで軍に軟禁されているアウン・サン・スー・チー氏は、新型コロナウイルスの感染拡大が深刻だとして、国民に向けて可能なかぎりワクチン接種を受けるよう弁護士を通じて呼びかけました。

市民の間では、軍の統治下で行われるワクチン接種を拒む風潮が広がっていて、スー・チー氏としては、感染のさらなる広がりを防ぐため積極的な接種を呼びかけたものとみられます。

スー・チー氏は無線機を違法に輸入した罪など複数の罪に問われていて6日、首都ネピドーで行われた審理に出廷したあと、弁護士が記者団の取材に応じました。

それによりますと、スー・チー氏は、弁護団との打ち合わせの際に自身もワクチン接種を受けたと述べたうえで「現在の感染の広がりは以前より深刻だ」として、国民にも可能なかぎりワクチン接種を受けるよう呼びかけたということです。

ミャンマーでは、新型コロナウイルスの新たな感染者数が6日までの3日間、過去最多を更新し続けています。

しかし、クーデター後の混乱が続き、医療関係者が職務を放棄する不服従運動を展開していることなどから、ワクチンの調達と接種は進んでいないうえ、市民の間には、軍の統治のもとで行われるワクチン接種を拒む風潮も広がっています。

こうした中で、スー・チー氏としては、感染のさらなる広がりを防ぐため、積極的な接種を呼びかけたものとみられます。