5月の消費支出 前年比11.6%増 感染拡大前より食事代など減少

ことし5月に2人以上の世帯が消費に使った金額は、初めての緊急事態宣言が出されていた去年の同じ月を11.6%上回り、3か月連続で増加しました。ただ、新型コロナウイルスの感染が拡大する前のおととしの同じ月と比べると旅行費や食事代は大きく落ち込んでいます。

総務省の家計調査によりますと、ことし5月に2人以上の世帯が消費に使った金額は、1世帯当たり28万1063円でした。

物価の変動を除いた実質では、去年の同じ月を11.6%上回って、3か月連続で増加しました。

伸び率は、統計が比較できる2001年以降で2番目の大きさでした。

これは、去年4月から5月にかけて初めての緊急事態宣言が出され、消費が大きく落ち込んだ反動によるものとみられます。

感染が拡大する前のおととしの同じ月と比べると、マスクのほか、いわゆる“巣ごもり需要”で冷凍食品などの消費額が伸びた一方、「パック旅行費」は87%、外食での「食事代」は38%、それぞれ減少しました。

総務省は「消費支出は増加傾向にあるが、宿泊や外食は感染拡大前の水準に戻っていない。影響は依然続いており、今後の消費の動向を注視したい」としています。