初診からオンライン診療 恒久化へ秋にも指針改定 厚労省

初診からのオンライン診療の恒久化に向け、厚生労働省は、かかりつけの医師が診ることを原則としつつ、カルテなどで患者の状態が把握できる場合は、かかりつけ医以外でも診療を認める方針を決めました。
秋にも指針を改定する方針です。

スマートフォンなどで診察を受けるオンライン診療は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、去年4月、条件付きで特例的に初診から認められました。

厚生労働省は、初診からのオンライン診療を恒久的に認める方針で、30日に専門家を集めた検討会で今後の方向性を示しました。

具体的には、まず初診は、かかりつけの医師が診るのを原則とします。

ただし、かかりつけ医でなくても、カルテなどで患者の状態を把握できる場合や、事前にオンラインで基礎疾患などを確認して、オンライン診療ができると医師と患者が判断した場合などは、初診から診療を認める方針です。

一方、初診での診療や処方に適さない症状や医薬品については今後、検討したうえで対象から除外します。

オンライン診療は、対面での診療より診療報酬が低く、初診から対応できる医療機関は、4月末の時点で全体の6.5%にとどまっていて、検討会の委員からは「より多くの医療機関が導入できるよう、診療報酬の引き上げも検討すべきだ」と言った意見が出されました。

厚生労働省は、関係学会の意見も聴いて議論を進め、秋にも指針を改定することにしています。