エア・ドゥ株主総会 財務改善に70億円の優先株発行を承認

北海道を拠点とする航空会社「エア・ドゥ」の株主総会が札幌市で開かれ、九州の「ソラシドエア」との経営統合に先立って財務を改善するため、70億円の優先株を発行する議案が承認されました。これによって、経営統合に向けたプロセスが前進したことになります。

「エア・ドゥ」は、経営の立て直しを図るため、来年10月をめどに宮崎市に本社を置く「ソラシドエア」と共同で持ち株会社を設立し、経営統合することで5月に基本合意しました。

29日に札幌市で開かれたエア・ドゥの株主総会では、経営統合に先立って財務を改善するため、7月中に70億円の優先株を発行して金融機関に引き受けてもらったうえで、資本金を減らす減資を行う議案が承認されました。

会社によりますと、出席した株主からは、共同持ち株会社の設立後、現在の株主が保有する株式がどう取り扱われるのかという質問が出され、会社側は現時点では保有する株式の割合に応じて新たに持ち株会社の株式を保有してもらう形を想定していると答えたということです。

株主総会の終了後、草野晋社長は記者団に対し「ソラシドエアとの協業推進に注力できる態勢が整った。株主の期待に応えられるよう共同持ち株会社の設立に向かって全力で取り組みたい」と述べました。

エア・ドゥは、ソラシドエアと協議して共同持ち株会社の具体的な内容を詰め、来年6月の株主総会に諮る方針です。