豪 シドニーで変異ウイルス感染拡大 外出制限を導入

新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込んできたオーストラリアの最大都市シドニーで変異ウイルスの感染が拡大し、26日夜から外出制限が導入されました。

オーストラリアは、厳しい国境管理や徹底した感染経路の追跡などで新型コロナの感染拡大を抑え込んでいて、シドニーでは先月上旬以降、海外からの入国者を除いて感染者は確認されていませんでした。

しかし今月16日、国際線の乗務員を送迎するリムジンバスの運転手が、インドで確認された変異ウイルスのデルタ株に感染しているのが分かって以降、市中感染が拡大していて、シドニーのあるニューサウスウェールズ州は26日新たに29人の感染が確認されたと発表しました。

こうした状況を受けて州政府は26日、現地時間の26日夜6時から来月9日まで、シドニー全域に外出制限を導入すると発表し、生活必需品の買い物などを除いて自宅にとどまるよう呼びかけています。

また、先月解除された屋内や公共交通機関でのマスクの着用義務も再び導入されました。

ニューサウスウェールズ州のベレジクリアン首相は26日の会見で「どうか対策の手を抜かないでほしい。わずかな人でも手を抜けば、私たち全員が非常に厳しい状況に陥ることになる」と述べ、住民に規制を守るよう呼びかけました。